【動画解説】DXを実現させる技術であるAIって何?現在、第3次人工知能ブーム到来中です!
今回は、『DXを実現させる技術の一つと言われているAIについて』についてお話します。
AI って昔からなんとなく聞いてきた言葉ではないでしょうか?「これからはAIの時代だ!ほとんどの仕事はAIに奪われる!」って言われていた時期がありましたが、あまり進展がないような。そんな、AIについて考えてみます。
「AI」=「Artificial Inteligence」の略
「AI」とは、「Artificial Inteligence(アーティフィカル インテリジェンス)」の略 で、学習・推論・判断といった人間の知能をもつ機能を備えたコンピュータシステムです。いわゆる 人口知能 ですね。
AIってあまり進展がないような…と、先ほどお話しましたが、まずは歴史から紐解いていきます。
イギリスのアラン・チューリングさんが考案したチューリングテストがあります。機械は考えることができるか?という問いを唱え、「機械が思考したかどうかは、人との会話が成立したかどうかで判断する」という内容でした。
第二次世界大戦でイギリス対ドイツの戦争を勝利に導いた英雄なのですが、コンピュータの概念を最初に理論化したり、ドイツの暗号を解き明かしたりなど枚挙にいとまがありません。「イミテーションゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」という映画はこのチューリングさんが主人公の映画です。興味があれば是非。
1956年、科学者たちが集ったダートマス会議で、このチューリングさんが考案した「人間のように考える機械」を「人工知能」と名づけたのです。
第1次AIブーム:1960年代
1960年代に第1次AIブームが到来 します。明確なルールを設定したパズルや簡単なゲームなどで人工知能が推論と探索を行えば人間と戦えるのでは?と考えられていました。
1996年、マサチューセッツ工科大学のジョセフ・ワイゼンバウムさんが開発した、初の自然言語プログラム「イライザ」は、現在iPhoneに搭載されているSiriの起源になったといわれています。
盛り上がりを見せた第1次AIブームは終わりを告げます。人工知能が簡単なゲームの対戦相手になるくらいでは、現実社会の問題解決はできないだろうという風潮になり、AIの開発は失速。
1980年代までAIブームは下火に。このときの人工知能が説くことができた実用性のない問題は「おもちゃの問題」と呼ばれます。AI、1度目の冬の時代です。
第2次AIブーム:1980年代
次の 第2次AIブームは1980年代。
エキスパートシステムといわれる、知識をとにかく人工知能に教え込み、問題を解決させようとする動きです。
実際は1960年代ごろから、このエキスパートシステムの開発はスタートしていましたが、第1次AIブームのころは実用にいたらなかったそうです。
第2次AIブームは、多くの大企業がエキスパートシステムを業務に組み込むなど、精力的に商用利用されたそうです。現代でも、Amazonや楽天などのECサイトの評価システムに採用されているのですが、例えば、その人の見た商品情報からの類似商品を自動的におすすめしたり、その人が読みたいであろう関連ニュースを表示するようなレコメンドシステムもエキスパートシステムです。
しかし、このエキスパートシステムにも限界があることが次第に明らかになります。
第2次AIブームのAIの欠点
欠点その1は、当時のPCには自ら情報を収集して蓄積できる能力がなく、手動での一般常識レベルの膨大な知識を入力する必要があったこと。
欠点その2は、当時のPCは例外処理や矛盾したルールに対応できず、活用できそうな知識量は特定の領域だけの情報に限定されていたこと。
これらが理由となり第2次AIブームは終息します。1993年まで、2度目の冬の時代を迎えます。
第3次AIブームに向けて人工知能の研究は続きます。
1997年にチェス専用コンピュータであるディープブルーがチェスの世界王者に勝利します。AIが人間に初めて勝利した瞬間といわれています。
第3次AIブーム:2006年から現代
そして、 第3次AIブームは2006年から現在。 実は、わたしたちは第3次AIブームのただなかに生きています。AIの技術革新は大きく分けて2つあります。
技術革新その1は、機械学習の実用化です。
機械学習とは、簡単に言うと大量のデータを学習し、分類や予測などを行う技術です。インターネットへの接続や、データベース上のビッグデータを使うことで、人工知能自身が知識を獲得できる環境になり、機械学習が実用化されました。そう、以前はできなかったことが現代社会ではできるようになったわけです。
技術革新その2は、ディープラーニングの登場です。
従来の機会学習では、人間が命令して予測や推論の精度を上げていましたが、このディープラーニング(日本語で深層学習)を活用すれば、学習データをAIが自ら取捨選択できるようになり、精度を向上させることが可能になったのです。
AIが自ら知識を獲得することと、AIが自ら特徴量を獲得することは、人工知能の研究を一気に活性化させました。
第3次AIブームのダイジェストとシンギュラリティ
第3次AIブームの主な出来事のダイジェストですが、
・2006年:ディープラーニングの実用方法が登場
・2011年:IBMワトソンがクイズ番組で人間に勝利
・2012年:画像認識が向上したことで画像データから猫を特定できるようになり
・2015年:イーロンマスクさんが1000億円以上をオープンAIに寄付し
・2016年:アルファ碁が、プロに初勝利
などです。
これからのAIの成長ですが、 シンギュラリティ が起きるのがいつか、が注目されています。
シンギュラリティとは日本語で技術的特異点といいますが、つまり、AIが人間よりも賢くなるのがいつなのか?というお話です。
予測では、「AIは2029年には人間並みの知識になり、2045年には人間を超える。」と言われ、これは2045年問題といわれます。
まとめ
・「AI」とは、「Artificial Inteligence(アーティフィカル インテリジェンス)」の略で、人工知能。
・2021年10月現在は第3次AIブーム中で、ディープラーニングの登場で再び注目を浴びる。
・企業でもAIを活用した業務の置き換えが進んでいる。
・2045年にAIは人間よりも賢くなるかもしれない。
DXを進めていく中で、AI技術を活用することが最善である場合もあるかもしれませんね。
今後もAIの動向は要チェックです。