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「DX(デジタルトランスフォーメーション)が進まなければ最大で年間12兆円の経済損失が生じる」。2018年に経済産業省が指摘した「2025年の壁」問題である。聞いたことはあるが、詳しくはわからない……そんなDX化を低コストにて実現可能なサービスを開発したアコモlab㈱の中島秀雄社長にお話を伺った。

ホテル業界に特化した運営支援

当社を含み、NBSホテルマネジメント㈱を中心としたグループ全体として、ホテル・旅館を対象とした運営支援業務を行っている。レベニューマネージメントに基づき、販売戦略の適正化やスタッフの人材教育も行うことで、クライアントの収益向上に取り組んでいる。グループ全体として、運営支援にとどまらず、ホームページ作成やシステム開発、ホテルそのものの運営受託業務に至るまで、幅広いコンサルティング業務を実施している。

コロナ禍により業界景気は悪化、その中訪れた転機

令和2年3月からの新型コロナウイルス感染拡大により、多くの業界にて景気悪化が聞かれた。当社のクライアントとなるホテル業界においても、当初は早期回復を見込む企業が多く、大きな影響は見られなかった。しかし、事態が長期化するにつれ、クライアントの閉館や業容悪化もあり、当社を含むグループ全体としても、契約内容の見直しや値下げなどの対応を行わざるを得ない状況となった。
そうしたなか、グループウェアである「ANDPLUS」とともに開発を進めてきたRPA(ロボティックプロセスオートメーション)にて、今まで取引のなかったアパレルサイトの運営業社より引き合いがあり、初めて異業種との取引が開始した。

定額のRPAにかけた想い~手軽にDXを導入できる未来とは~

RPAはデータ入力やWEBを使った情報収集など、これまで人間が行ってきた能動的な作業を、人間に代わって行うシステムである。当初はホテル業界向けに競合先の状況や料金などの調査を行う目的に開発を行った。目論見とは異なる形で異業種への販売を行ったが、クライアントからの評判は上々であった。RPA導入後、事務時間が月間100時間短縮されるなど、目に見えた成果が現れたのだ。
「クライアントに無理のない範囲で効率化を進めてもらいたい」と中島社長は語っている。当社が提供しているRPAは初期費用10万円から、月額1 万円から(ともに税別)とかなり安価に設定されている。高額なシステムを導入するのではなく、当社が提供する定額サービスでのRPAを活用することで手軽にDX化を進める。そんな未来もそう遠くないのかもしれない。

(神戸支店 調査第2 部 中井 篤)

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